就活用語というものがあるらしい、ということは就活をする前から知ってはいましたが、実際就活を始めてみると、嫌でも色んな用語を聞くことになりました。
就活本の類にほとんど手を出さずに12月を迎えた私にとって、「なんだこれ…?」と、意味を理解するのに時間がかかるような用語が飛び交っていたのです。
本当にいろいろあるのですが、とかく、なんでも縮めたがるようです。
“ごうせつ”・“グルメン”・“グルディス”・“リク”・“テスセン”・“リクメン”…。他にも、企業名を縮めたり、アルファベットで呼んでみたり。
いずれも「?」と思った略語でしたが、皆さんは違和感なさそうに使っていました。
さて、代表的な就活用語に“祈られる”があります。企業側からの不採用通知を指す隠語ですが、不採用メールの末尾挨拶における、「○○様の今後の活躍をお祈りしています」といったテンプレートに由来しているようです。
「ウチの件は残念だったけど、他で上手くいけるように頑張って」という意図と取るのが正しいでしょう。この文章は、まざまざと“不採用”を突きつけるものであるとして、就活生の人口に膾炙するところとなっているわけです。
就活を始めたころは、「こういう“お祈りメール”をたくさんもらうんだろうな」と覚悟していましたが、意外な形で裏切られることになりました。
別に、選考を全て通ったというわけではありません。“不採用通知自体が来ない”のです。
そもそもエントリーシートの段階から、不採用通知が来ません。結果的に、エントリーシート(とwebテストの受験)だけで選考を外れた企業は2件でしたが、片方は何も連絡はありませんでした。
その企業に関しては、「何も反応がなかったということは、不採用になったと思うほかない」ということだったのです。
4月の面接が始まると、より“不採用通知のやり方”が鮮明になってきました。面接の最後に「では、○日後までに連絡がなければ、その時は御縁がなかったということで…」という決まり文句を付け加えるようになったのです。
もっとも、そうでありながら、選考を通過するしている時は、その日の夜に電話がかかってきたりしますが。
こうなると、就活生にとっては地獄です。少なくとも、私にとっては苦しい問題でした。
通っているなら大体すぐ連絡が来るが、期限が来るまでは希望を捨て切れない…という、心理に陥るのです。
スパッと「お祈り致します」ならば苦しみは一瞬で済むものを、「来ない…来ない…!」と延々悶々とすることになってしまい、「あぁ、やっぱり来なかった」となってしまうのです。ダメージはずっと大きいように感じます。
このように、連絡そのものをしない(ことで不採用を察する)パターンを、就活用語で“サイレント”だの“黙祷”だのと言うようです。“黙って祈るから黙祷”というのは上手いなと、私は“黙祷”が気に入っているのですが、実際、ほとんどの皆さんは“サイレント”という用語を使っていますね。
私が落ちたところの2/3以上は、この“サイレント方式”でした。希望を捨て切れないというのは、本当に辛い。希望が残るということが、かくも苦しく残酷なことかと骨身に染みる思いでした。
企業の都合なのかと思いましたが、社会の厳しさを教えてもらっているのだと、
半ば諦観の中サイレントを甘受することにしました。
もっとも、就活生の多くは、掲示板などに寄せられる通過連絡受信の報告を活用し、「通っている人にはすでに連絡が来ているようだから、連絡の来ない私は落ちたのだろう」と、切られた期限の到来を待たずしてスパッと現実を受け入れ、次に切り替えていったようですが。
就活生が味わう辛苦の中でも、この“サイレントまで待つ時間”を筆頭に挙げる人は多いのではないのでしょうか。
「ハッキリ言われない」「わずかな希望にすがってしまう」ことが、こんなに辛いことだと知ったのは初めてでした。ある意味で貴重な体験だったと、そのうち思い出も美化されるのでしょうが。

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